免許合宿からの脱出 前編



この記事の続き。
免許合宿からの脱出 プロローグ - 私は今日も最高にかわいい


ガチのマジでただの日記+長いので閲覧注意。
免許合宿の雰囲気だけでも伝われば幸いである。



0日目 1/21

まず、何を持っていくかいかないかの取捨選択が大変だった。

自動車学校で2週間過ごすが、だからといって2週間分の荷物を持っていく訳にはいかない。
泊まる部屋には洗濯機が備え付けてあるという話だったので、とりあえず3日分ほどの服を用意して、スーツケースに詰める。冬なので服が嵩張って、既にスペースのほとんどを占領していた。
洗濯機はあるのにドライヤーは無いという謎仕様のため、ドライヤーも持っていく。
その他、バスタオル、充電器、化粧品などなど、生活する上で欠かせないものをかき集めてるとあっという間にスーツケースはパンパンに。
キモ・オタクと違ってらぶりぃ女子は荷物が多いのだ☆ミ
りんご3個分の体重をかけて閉める。若干オーバーキルでスーツケースが変形した気がするが些細な問題である。


iPadやらDSやらの電子機器と貴重品をリュックに詰め、荷物の用意完成!


これでもまだ持っていきたいものがいくつかあったが、近くにしまむらやらドラッグストアやらがあるとの話だったので、最悪そこで買い足せばいいかとポジティブに最小限の荷物で出発した。

1日目 1/22

自動車学校までの送迎バスが博多駅にきてくれるとのことなので博多駅に向かう。

友だちと合流しバスに乗り込むと、運転手のおじさんから昼ごはんとしてハンバーガーとコーラを渡された。若者が喜びそうなチョイス。私も若者なので当然喜ぶ。


「あったかいうちに食べてね」
おじさん優しい。


バスの中は異常に暑かったし、別座席に置いておいたリュックがバスが止まった衝撃で吹っ飛んだけどおじさんの優しさに免じて許した。普通なら懲罰もんやぞ。

自動車学校に到着し、自動車学校の敷地内にある宿舎に案内された。部屋が広くてテンション爆上がり。6人部屋らしいが今のところ友だちと2人のようで心の底から安堵した。



f:id:initial_A_poke:20190221022125j:plain
パーソナルスペースガバガバ空間



その後書類を書いたり視力検査、写真撮影をして入校式。スケジュール等の説明を受ける。写真は当然のように犯罪者顔に写った。

学科を受けて車の模擬教習を受ける。
模擬は操作確認などが主で、機械はマリカーみたいだったけど爆速運転モードはなかった。残念。

担当教官との顔合わせと、もう一度学科を挟んで技能教習、つまり初運転だ。

怖い。普通に怖い。もう夜で真っ暗なのも相まって恐怖しか感じない。
マリカーしているときは「ゆーて余裕っしょw」と思っていたが、いざ自分が運転席に乗り込むと、鉄の塊を自分の責任で動かす緊張で足が震えた。

「これ本当に運転するんですか?」と半泣きで聞くも助手席に座った教官はニコニコしながら「大丈夫だよ〜」と発進を促してくる。

エンジンをかけて、ドライブにいれ、安全確認のち発進。
クリープ現象でビビる23歳。

教官に助けを求めていると、あることに気づいた。





似てる……。




この教官の声、誰かに似てる…。




石田彰だ!声優の石田彰に似てる!!!!!!




f:id:initial_A_poke:20190221030132j:plain
おそらく石田彰の演じたキャラの中で最も有名であろう渚カヲル君。すこ。



なんと教官の声が石田彰に似ててテンション爆上がり。


緊張している私を気遣ってか、穏やかにゆっくりと話すから更に石田彰


暗い中の運転は怖いけど隣には石田彰


笑った時が完全に石田彰


「ここは40キロ出すからね〜(CV:石田彰)」

「むりむりむりむりです!40キロって人が死にますよ!!!(ドブボ)」

「大丈夫だよ(笑)助手席にブレーキついてるし本当に危なかったら横からハンドルも操作するから(CV:石田彰)」



へぇ、好き。



かなりのアドを得るが担当教官ではない悲しみ。
ちなみに結局石田彰に当たったのはこれが最初で最後だった。クソ。

石田彰の余韻に浸りながら夕食を食べる(合宿生には朝昼晩の食事が用意されているのだ)。
ご飯は普通においしかった。


その後、友だちとドラッグストアで生活を豊かにするために当面必要になりそうなものを買い揃える。入浴剤や紙コップ、スティックタイプの飲み物を買ってかなりテンションがあがった。


f:id:initial_A_poke:20190221021830j:plain
友だちときゃっきゃしながら並べた。う〜んこれはJD。


うっきうきでお風呂を沸かしたり、飲み物を飲んでほっこりしたものの、寝る前になると「早く帰りたいね……」と少し疲れた顔で2人、言葉を交わしたのだった。


2日目 1/23

朝ご飯を食べて、1コマ空いて学科を受ける。


空きコマは学科の勉強をしようと思っていたのに普通に寝てしまった。1コマ50分なので大学の講義の感覚でいると一瞬で時間が過ぎる。
そもそもベッドに入ってはいけない(戒め)


学科後昼食を食べて2回目の技能教習。

乗り上げと急停止、坂道発進とS字クランクをすると告げられる。急にやることが増えて戸惑いながらもスタート。
S字はそこまで苦労しなかったが、クランクで無限にポールに当たる。
そもそもアクセル踏んでないのに勝手に進む車のつくりに問題があるだろと怒りをあらわにするも教官に宥められる。


空きコマで修了考査を受ける。
修了考査(効果測定)とは要は模擬テストのようなもので、修了検定(仮免試験)の日の2日前までに2回90点以上取らなければいけないらしい。勉強というものを久しくやってないので心配……と思ったが80点。これ余裕では?


その後再び技能教習で車に乗り、先程の続きとしてひたすらS字クランクの練習をする。また、合図についても詳しく習った。
これまで、教官達がずっと「アイズアイズ」言うから洒落た横文字使うなぁと思ってたけど「合図」という日本語であることにこの時気づいた。この女大丈夫か。
あと日本は左を走るということも忘れがち。公道に出ないでくれ。


更に学科を挟んで適性検査を受ける。時間内にひたすらAを書かされたり同じ図形を探したりよくわからんシミみたいな絵が何に見えるかだの変なことをさせられた。
幼稚園児の知能テストかよと思いながら隣の友だちをチラ見したら、全てにおいて私の倍の量をこなしていた。ぷに……。


ここまで読んで皆様もお気づきだろうが、合宿生はひたすらスケジュール優先で各教習が組まれており、学科教習を受けたり技能教習を受けたりとなかなか忙しい。

それぞれ単体でみるとそこまで難しくはないが、両方とも同時並行で進めていかなきゃいけないのが少し大変だなと思った1日だった。


3日目 1/24

朝食がパンで爆上がり。マーガリンとジャムをつけてウマウマ食べた。


技能教習では寡黙な教官に当たり、あまり親切ではないもののなんとか頑張る。

やはり空きコマは寝て過ごす。


修了考査では無限に択ゲーを制した結果92点。さすが私天才である。


昼食を食べて、次の教習まで時間があったので友だちと近所を散策。


いい天気だとのんびり歩いていると、かわいいイッヌがリードを引きずりながら一匹で歩道にいた。
友だちと触っていいかな〜……でも飼い犬っぽいし無断では良くないよね……?てか飼い主は……?と、こしょこしょ話していると、突然目の前の家からおじいさんが出てきて叫んだ。


「あ!!!それ!リード踏んで!!!!」


私はびっくりして戸惑っている中、友だちが慌ててリードを踏む。
なんとこのイッヌ、放し飼いされているのかと思っていたら、家から脱走して帰ってきたところで、飼い主に怒られるのが怖くて家の前でウロウロしていたらしい。かわいいかよ。



f:id:initial_A_poke:20190221021845j:plain
毛並みつやつや。



イッヌと別れ、ひたすら歩く。いくつかお店が集まっているところに辿り着いたので、本屋とスーパーに寄り、学校へ戻る。飲み物の消費が激しいのでスーパーで追い課金をした。



その後技能教習を受けるがちょっと雰囲気が苦手な教官に当たってしまい若干ケツが浮く。2コマ連続気分が乗らない状態での運転でメンタルがやられる。もう帰りたいなと真に思う。


学科を3コマ受けて少し落ち着く。勉強のほうがわかりやすくて好きだと感じた。


夕食後、風呂に入って気分転換にシャバのグランプリをやるもダークアリスとかいうクソ陰キャデッキにあたって死ぬほどあったまった(負けた)


メンヘラは夜から逃げるべきなので早めに就寝。


4日目 1/25

早めに起床したのでなにかやろうかと思うもベッドでダラダラして過ごす。


朝食の鯖が死ぬほど美味しかった。ベストオブ朝食。


午前は修了考査を挟んで学科2つ。これで第一段階の学科は全て受けたことになる。
学科教習のコマがなくなるため、第二段階に進むまではスケジュールに余裕が生まれた。

ちなみにこの日2回目の90点を取ったので修了検定を受ける権利も無事手に入れた。


午後は無線教習という、1人で車に乗って教官が無線で指示厨してくれるという教習を受けた。今日無線教習を受けるのは私と友だちと、同じ日に入校した、京都からきた合宿生の子である。

車の順番は友だち私京都の順で、出発が最初ではないということに安心したが、普通に教官が友人の車を動かし最後尾へ持っていった。は?

結局一番最初にスタートした。コースを正確に覚えてないためビクビクしながらやることに。合図をつけ忘れたりクランクでミスったりもあったが、隣で見られている感は少ないので教官が乗っている時より比較的リラックスしてできた。


その後の技能教習では明日再度行われる無線教習のコースを走った。
初の担当教官(もはや存在忘れてた)で就職先の話や趣味の話をして和やかムードでできた。しかし教官がちゃんと私の運転見てたのかはかなり怪しかった。

明日今年最大の寒波らしいよ。まだ1月なのに今年最大って言っていいのかね〜?じゃあないし、それに対する私の答えも現時点での今年最大ってことじゃないですかね?ではない。正確には今のハンドルの切り返しどうですか、だ。


その後自習して早めに部屋に戻りずっと絵を描いていた。

バイトや食事の準備をしなくていい分自分の時間がちゃんと持てる。
むしろ一人暮らしのときよりも健康で文化的な最低限度の生活ができている……。


5日目 1/26

起床してすぐシャバのグランプリをやっていないことに気づき萎える。もう第2ラウンド終わっちゃったよ……。


気を取り直して無線教習へ。
無線が普通に聞き取りにくくて指示を勘違いし、一度コースを走りきり滑らかな駐車を決めたあと、教官からまだ時間あるから走っていいよと笑われる。いっそ殺せ。
昨日のコースより短くてわかりやすいため比較的スムーズにいけた。


次の考査ではノルマはクリアしていたものの、修了検定の練習を兼ねて2問解いた。
両方92点。ウェブ上でできる模擬テストでも92点。どうやら92点に呪われてるらしい。


その後夕方までゆっくり過ごしてまた技能教習。担当教官寒いしか言わないんだが。
雑談しながらひたすら走る。
最後に「運転に特別問題は無いから、よっぽど変なことしなければ(修了検定)大丈夫だと思うよ」と言われて安心する。


早めに夕食を取ってひたすら絵を描く。ゆっくり趣味の時間が取れるしもはやここでずっと暮らしたいと思い始める。

次の日は休みなので、友だちと観光の計画を立ててウキウキの中で就寝した。


6日目 1/27

この日は友だちと2人で1日佐世保観光をした。
免許合宿と直接の関わりはないので省くがメインの記事が全部書き終わったらおまけとして書きたい。


7日目 1/28

この日は運転の教習が午前と午後に1コマずつしか入ってないという神時間割。
前日のため当然考査もなくガッツリ空いた1日。

午前中はコースをぐるぐる回って練習した。午後では見極めを行い、初めて当たった教官に死ぬほどダメ出しされて萎えた。
最初の無線教習前に1回だけやったかやってないかのようなコースを走らされてガチで動揺した。
見極め後に教えてもらってからだとすんなりできる。まぁやればできる女ってワケ。


友だちは午前で終わって、佐世保の方へ遊びに行くとの事だったので珍しく部屋に1人だった。絵を描いたり寝たりしてのんびり過ごした。


夜は明日の修了検定に向けて友だちと勉強した。相変わらず92点の呪いにかかっていたがこの調子ならクリアできそうだ。

8日目 1/29




修了検定日。




脱輪して落ちる。



”よっぽど変なことをしなければ“というフラグを綺麗に回収をする。




f:id:initial_A_poke:20190221021835j:plain
検定中止になったときの私。 めもちゃん@memoc0txtからの検定応援イラスト。




検定中止になったことを告げると慰めてくれた友だちの優しさが染みた。無線教習からちょくちょく話すようになった京都の子達からも無限に慰められる。優しさが痛いぐらいだ。


修了検定に合格する前提で組まれていた午後からの予定がすべて消し飛んだため部屋に戻って泣きながらTwitterをしながら絵を描いて過ごす。
Twitterのフォロワーがあったかくて泣く。
まじめに丁寧に描いた絵よりもやけくそ気味に描いた絵の方が伸びるという事実にさらに泣く。


修了検定が2日に1回しかやってない上に、第二段階の教習も当然きつきつスケジュールのため、この時点で最低2日は伸びることが確定して萎え散らかす。

しかもよりにもよって卒業予定週の週末は神速オフファイナルである。オフ最終回にばりかわらぶりぃ看板スタッフが不在なんてシャレにならない。


f:id:initial_A_poke:20190221021814j:plain
神速オフのスタッフLINE。誰も慰めてくれなくて草。そもそもスタッフ以外がなんでスタッフLINEにいるんだ(困惑)



開き直って今日一日は落ち込む日にして布団の中で過ごすことにした。悲しい時は大袈裟なぐらい悲しがった方が治りが早いという自論に基づく行動である。


この日は昼食も夕食も食べずに過ごしたが、悲しみでお腹いっぱいだった。あとカップ麺食べた。


私はちゃんと神速オフに間に合うのか。


そもそも卒業できるのか。


頭の中でそればかりぐるぐる回り、不安の中で眠りについた。



免許合宿からの脱出 後編 へ続く。