「今年最も頑張ったことはなんですか」と聞かれたら

 

 

「就活です」と答えるだろう。

 

 

就活。

それは人生の夏休みと呼ばれる大学生活において襲いかかってくる宿題である。

訳がわからないまま始まり、日々は忙しくなる上にメンタルはやられ、肌はボロボロ、失敗を悔いて髪の毛を毟りながら布団の中で奇声を発する頻度も上がる。

これからの人生を左右する一大イベントのくせして明確な正解や終わりがない。どう考えてもクソゲーである。

 

私は3年生の2月半ば頃に「もしかしてスーツぐらいは買った方がいいのでは?」から始めた意識底辺ゴミ虫大学生だった。

それまで大学で行われてた就活セミナーはガン無視していたし(結局大学のキャリアセンターには一度もいかなかった)、学内に仲の良い先輩もいなかったので就活に対してはTwitterオタクの阿鼻叫喚以外はソクラテスも引くレベルの無知の知状態である。

 

その結果、なんとか内定を得ることはできたものの、手探りな分かなり消耗したし、事前に知っておいたほうがよかったなという情報も多かったので、自分自身の振り返りもかねて、就活記事を書くことにした。

 

これから就活を迎える後輩の役に少しでも立てば嬉しい。

 

ちなみに私と同じ底辺大学生向けなのでイケメンハイスペック学生にとってはみる価値ないということは前置きさせてもらう。

 

 

・就活で苦労したこと 

就活において一番苦労したことはメンタルコントロールであった。

絹豆腐メンタルメンヘラマンの私としては書類選考や面接の結果で一喜一憂して気持ちが振り回されていた。

最初の頃はお祈りされても「こんなハイパースーパーウルトラ美少女を採用しないとは見る目が無いな潰れてしまえ」などと考えていたが、祈りが増えていくごとに「実は私はハイパースーパーウルトラマックス美少女ではないのでは……?」と不安に苛まれたものである。

さらに周りが就職の進捗を意気揚々と語り出すと、自分と比べ焦りを感じ、現実逃避的に酒を飲み惰眠を貪るという酷い有様であった。

 

就活のしんどいところにいくら最終面接まで進んでもそこで落とされたら振り出しに戻るという点がある。

こればかりは就活のシステム的に仕方がないので、いかにしてメンタルをすり減らさず次に切り替えるかということが大事になる。

 

そのため、心の余裕としてなるべく就活の駒を常に多めに持っておくことが重要だろう。数少ない企業に絞って内定を得るなんてことはこんな掃き溜めブログを読んでいるようなクソ大学生普通の大学生には難しい。数を絞ると負担は少ないかもしれないが、その企業がダメだった時に跳ね返ってくるリスクを考えるとオススメできない。大手を狙うならなおさらだ。

気が進まないかもしれないが、最低限興味を持てる企業があったら保険としてエントリーしたほうが良い。あとから切るのは簡単だし、仮にそこにいく気はなくても場数を踏むための練習台ぐらいにはなるだろう。

 

あとは、面接等でお祈りをもらっても決して自分が劣っているとか、否定されているわけではないということは忘れないでほしい。企業との相性というのは確実にあるし、縁がなかったとポジっていこう。

 

 次に苦労したのはバイトとの両立だった。

 私は仕送りで悠々自適な学生貴族……ではなくバイトをして生活費を稼がないと明日食う飯にも事欠く貧乏学生のため、就活でバイトの時間が削られることは死活問題であった。

特に就活は進捗具合によって無限に予定が変動するため、シフト制バイトとの両立が難しい。

バイト先の勤務形態にもよるが、これは平日の夕方以降と休日にシフトを入れることでケアしていた。

休日に説明会が入るような企業はもともと眼中になかったし、説明会や面接は平日の午前中〜昼過ぎに入りがちなため、17時以降のシフトにしておけばほぼ被ることは無かった。どうしても避けられないときは誰かに代わってもらおう。代わりが見つからなかったら頭下げよう。それでキレられるようなバイトはとっととやめろ。

私のバイト先は就活に理解があって助かった。本当に感謝している。感謝してるから時給上げて。

 

ちなみにこれに講義が追加されるとガチのマジで詰むので単位だけは絶対に3年次までに取っておこう。お姉ちゃんとの約束だぞ。

 

 

・就活って結局何ゲーなの?

 毎年、就活シーズンになると学歴フィルターで説明会に入れないだとか学歴差別だとか、その手の話がSNSで話題にのぼる。

じゃあ就活は学歴ゲーなのかと言われるとイマイチしっくりこない。

 

もちろん学歴は大事だ。

あるに越したことはない。

学歴によってチャンスの数が違ったり、そもそもスタート地点に立てない企業があるというのも本当だろう。

じゃあ学歴がないとオワオワリで、首吊るしかないのかというとそうではない。
勘違いしてはいけないのが、学歴はあくまで武器の一つであり、それを持っていないからといって詰むわけではないということだ。

(いきたい企業が学歴優先だったらそれはすまん。学歴フィルターをすり抜ける方法については申し訳ないけど分からない。)

 

私個人の感想としては就活はコミュ力ゲーだ。

学歴が役立つ書類選考よりもコミュ力が求められる面接の方が長いし、書類選考がない企業はあっても面接がない企業はない。

面接でいかに「この人とだったら一緒に働ける・働きたい」と思わせるかが就活攻略のカギになる。

 

コミュ障オタクの皆様には悲報であるが、コミュ力がないと苦労するであろう。

 

さらにコミュ力といっても友達と飲みの席でウェーイwwwというものではない。

どちらかというと同年代ではなく、面接官という歳上かつ、よく知らない人間と臆さず話せる能力が求められる。

 

学生の身近にいる年配の人間というとせいぜい親か教授、バイト先の社員ぐらいなものだ。そのため、慣れてないのか、集団面接でもガチガチに緊張して受け答えがちぐはぐな人がちらほら見受けられた。

 

面接といっても突き詰めるとただの会話であり、面接官もしょせんはただのおっさんおばさんで大方我々よりも早く死ぬ存在であるということを念頭に置き、変に特別視しないほうがきちんとコミュニケーションがとれる。

面接官も事前に考えてきた丸暗記の答えより、学生の自然体が見たいんだろうなというのは面接中にひしひしと感じた。

 

幸運なことに対歳上のコミュ力はそれなりに身についていたので面接で苦労することは少なかった。

 

オフにいっているオタクなら同年代の身内だけでなく、普段あまり絡まない歳上の人と話してみるのがオススメだ。オフなら共通の話題があるので会話のハードルが低く、自然と練習になるだろう。

 

 

・就活において一番大事なこと

これは私がちゃんとできなかったから、後輩諸君には絶対後悔して欲しくないポイントなのだが、自分が働く上で求めることはなんなのか、時間があるうちにしっかり考えてほしい。

 

お金が欲しいのか。

自分の時間が欲しいのか。

地元に残りたいのか。

都会に出たいのか。

有名な企業にいきたいのか。

自分のやりたい仕事に就きたいのか。

 

もちろん全てが理想の企業があって、そこに勤められるのがベストだとは思うが、やはり多くの人にとっては現実的ではない。

逆に自分にとって一番大事で優先すべきこと、ここさえ間違えなければ、どんな結果になってもある程度は納得できるのではないかと思う。 

 

 

もし就活で悩んで、周りに相談できる相手がいないという人がいたらいつでも頼ってくれてオーケーだ。私でよければ一緒に悩むぐらいはできるので。

 

以上で私の自分語りは終わりである。

 

 

以下は結局なにから始めたらいいか分からない人向けの情報である。

・用意しておいたほうがいいもの

スーツ

暑いし寒いしクソ装備だけどなぜかこれが標準装備に定められている。クソ。2着あるとクリーニングのタイミングを考えなくていいため便利。

裾直し等ですぐには手に入らないので使用予定日の1ヶ月前にはお店に行こう。私は余裕ぶっこいてたら3月1日の合説に間に合わなかった!W

シャツ

少ない枚数をローテするとすぐへたるので多めに持っておくのが吉。オタクはアイロンがけ下手そうだし形態安定のやつ買っとけ。

2足あると履き回しで消耗を抑えられるためよき。

RPGの主人公かよってくらい歩き回るので、ちゃんと試着して足に合うものを買うこと。

なんか黒くて自立してA4サイズが入る就活っぽいの。

以上4点は洋服の青山とかで就活セットとして販売されてるからそれ買うのが楽で良い。

紙の手帳

スマホでスケジュール管理している人も多いだろうけど、人事の前でスマホ弄れないし必須。大学で配られがち。

ストレス解消方法

趣味でも飲みでも話し相手でもなんでもいいけど気分転換できる方法を自分の中で確立しておいたほうがいい。

 

 

・やっておいた方がいいことやらなくていいこと

リク○ビ等就活サイトの登録

就活とかいうクソシステムを生み出し続ける諸悪の元凶であるし、登録すると迷惑メールがめっちゃくるけど登録しないと合説にも入れんのでしぶしぶ登録。やはり就活は悪い文明。

サイトによって載ってる企業が違うためそこはちゃんと調べよう。

SPIの勉強

そんな難しくないしやり得。一冊テキストやればおk。

履歴書・エントリーシートの文面を考える

見返すたびにどんどん直したいところが出てくるから早めに文面を考えておくと最終的な完成度を高められる。

できれば有能な先輩に添削してもらったほうがいいが、他人に見せるのは普通に恥ずかしくて死にたくなる。

身だしなみを整える

今まで限界オタクだった皆様は、清潔感を醸し出すために身だしなみを整える練習をしておいたほうがよい。今までやってこなかった人が急にやるのは意外と難しい。というかこれ就活以前の問題だわ。

インターンシップ

どうしてもいきたい企業があるならアリだけどとりあえずでやる必要はない気がする。

ちなみに私はお賃金がもらえないという理由でやってない(もらえるものもある)。

セミナー

やってないから分からん。たぶん時間の無駄。

OB訪問

やってないから分からん。

大学の面接練習会等

やってないから以下略

 

 

・就活の流れ

とりあえず最初は3月に開催される合同企業説明会や学内企業説明会で就活の雰囲気を掴もう。

そこで適当に企業のブースを見て回ると自分の興味あるなしが分かってくる。それを元にしてこれからエントリーする企業の傾向を考えよう。

ちなみに合説だとぜひ話だけでも!とモッテモテなのに実際にエントリーするとことごとくお祈りフェスティバルである。なめてんのか。

 

その後大体の企業が以下の流れを取る。

個別説明会→エントリーシート&SPI→面接(数回)→内定

個別説明会に参加しないとエントリーシートすら提出できないという企業も多いので早め早めに調べよう。体感として説明会は3月中旬から4月が一番多かった。

前述したが最初は練習と思って多くの企業にエントリーして場数を踏むことも大切だと思う。

 

7月ごろには就活を終えている人がほとんどになる。万が一それまでに内定がとれなくても腐らずに、エントリーシートを見直したり周囲からのアドバイスを貰ったりとできることからやっていこう。

 

早く内定を得たから優れているとか、遅いから劣っているというわけではない。

就活の成功不成功なんて、きっと就職してからじゃないと分からないのだ。たぶん。

 

 

・最後に

なんか就活のルール廃止されるらしい。

じゃあこの記事なんなの?

え、なに?まじで。